
小説を書くアプリや執筆ソフトは、人気のランキングより、自分の書き方に合うかどうかで選ぶのが確実です。確かめたいのは、章や話の管理、プロットや設定の道具、縦書きなどの表示、AI機能の扱い、書き出しの形式と、オフラインで書けるかの5つです。
この記事は選び方の手引きで、順位づけではありません。ほかの製品の価格や機能については書きません。変わることが多いので、ご自身で確かめてください。後半では、Scenaloomの小説モードが向いている場合と向いていない場合を正直に書いています。
そもそも専用のアプリは必要か
必ずしも必要ではありません。短編やWeb小説の連載なら、スマートフォンのメモアプリや、投稿サイトの執筆画面だけで書き上げる人も大勢います。ワープロで書く人も多く、新人賞の応募原稿をワープロで整える人もいます。
専用のアプリが役立つのは、長編を書くとき、章を並べ替えながら構成を考えたいとき、登場人物や世界観の設定を原稿の隣に置いておきたいとき、そして複数の端末で同じ原稿を書きたいときです。原稿が10万字を超えるあたりから、ひとつの長いファイルでは全体を見渡しにくくなります。
小説を書くアプリの種類
| 種類 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| ワープロ | 縦書きや原稿用紙の設定ができるものが多い。応募原稿の体裁を整えやすい | 新人賞に応募する人、紙に近い感覚で書きたい人 |
| テキストエディタ・縦書きエディタ | 軽くて速い。縦書き表示に対応したものもある | 文章だけに集中したい人 |
| 投稿サイトの執筆画面 | 書いてすぐ公開できる。下書きの保存や予約投稿 | Web小説を連載する人 |
| 小説の執筆専用アプリ | 章の管理、プロット、設定の資料をまとめて扱える | 長編やシリーズを書く人 |
| メモ・ノートアプリ | どこでもすぐ書ける。端末間の同期 | 移動中に書く人、アイデアを貯める人 |
ひとつに決める必要はありません。スマートフォンのメモで場面の断片を書き、パソコンの執筆アプリでまとめ、応募の直前にワープロで体裁を整える、という組み合わせもよくある使い方です。
小説の執筆アプリで確かめたい5つの点
1. 原稿の構造:章と話の管理
原稿を章や話ごとに分けて書け、並べ替えられるかを見ます。章ごとの文字数が分かると、連載の1話の長さや、新人賞の規定の文字数に合わせやすくなります。場面の区切り(空行や記号)を入れられるかも確かめておきましょう。
2. プロットと設定の道具
プロットや箱書き、章ごとのあらすじ、登場人物や世界観の設定を、原稿と同じ場所で管理できるかを見ます。別のファイルに設定を書くと、書き進めるうちに本文とずれていきます。プロットの作り方はプロットの書き方、設定のまとめ方は世界観の作り方で紹介しています。
3. AI機能の扱い
AI機能があるアプリでは、AIが原稿を直接書き換えるのか、提案を見てから自分で選べるのか、原稿がAIの学習に使われるのかを、利用規約やプライバシーポリシーで確かめてください。新人賞の中には、AIの利用について応募規定で定めているものもあるので、応募するなら規定も読んでおきましょう。
4. 書き出しの形式
応募先が求める形式(Word、PDF、テキスト)で書き出せるか、縦書きや1行の字数・行数の設定を保てるかを確かめます。投稿サイトに載せるなら、テキストで書き出してそのまま貼り付けられると便利です。将来アプリを乗り換えることを考えて、テキストなど、ほかのソフトで開ける形式で原稿を取り出せることも大切です。
5. 使う端末、オフライン、同期
パソコン、スマートフォン、タブレットのどれで書くか、通信のない場所で書くことがあるかを考えます。ブラウザやクラウドのアプリはどの端末でも同じ原稿を開けますが、通信が必要なものが多く、端末に入れるアプリはオフラインで書けても同期の手間がかかることがあります。
無料で試すときに確かめること
- 自分の書き方で、実際に1章分(数千字)を書いてみたか。
- 縦書きか横書きか、自分が読みやすい表示で書けるか。
- 原稿を、応募先や投稿先の形式で書き出せたか。
- 原稿をテキストなどで丸ごと取り出せるか。
- 無料の範囲(作品数、文字数、AIの利用回数)は、自分が書く量に足りるか。
- スマートフォンとパソコンの両方で使うなら、両方で開けて、書いた内容が同期されるか。
Scenaloomの小説モードが向いている人
Scenaloomは、脚本、連続ドラマ、小説を書けるブラウザの執筆ソフトです。小説モードは、書きながら構成を考える人や、物語の決まりごとを守ったうえでAIの手を借りたい人に向いています。主な機能は次のとおりです。
- 章ごとに書ける、集中しやすいエディター。太字、斜体、引用、場面の区切りを入れられます。
- すべての章を並べた章ボードと、作品全体のアウトライン、章ごとのアウトライン。
- カードと線をまとめたり並べ替えたりして、プロットを目で見て考えられるストーリーキャンバス。
- ストーリーバイブル。ジャンル、文体(視点、時制、文の声)、あらすじ、世界観と、場所、集団、手がかり、伝承と歴史などの設定項目を書けます。
- AIの執筆ツール「続きを書く」「書き直す」「描写」「膨らませる」「アイデア」「フィードバック」。ストーリーバイブルを読んだうえで提案し、どこに使うかはあなたが決めます。
- 表紙、バージョン履歴、リアルタイムの共同執筆、選んだ章を扉、章タイトル、ページ番号つきでPDFに書き出す機能。
Scenaloomの小説モードが向いていない人
- 縦書きや原稿用紙の書式で書きたい人。Scenaloomは縦書きと原稿用紙の表示に対応していません。応募原稿の体裁は、応募先の規定に合わせてワープロなどで整えてください。
- オフラインで書く必要がある人。オフラインモードもデスクトップアプリもなく、最新のChrome、Safari、Edge、Firefoxで、通信のある状態で使います。
- 執筆アプリから直接Wordの原稿や電子書籍の形式を作りたい人。小説の書き出しはPDFかテキスト(.txt)です。テキストは投稿サイトへの貼り付けやワープロへの移し替えには使えます。
- 組版や出版のための道具を求める人。印刷用のレイアウトは、専用のソフトで行う必要があります。
脚本も書く人は、同じアカウントで脚本や連続ドラマも書けます。小説を映像化のために脚本に起こすときや、脚本家が小説に挑戦するときに便利です。小説の書き方そのものは小説の書き方で説明しています。
Scenaloomで小説を書きはじめる
小説プロジェクトを作って最初の章を書き、AIに何かを頼む前に、ストーリーバイブルのジャンルと文体を埋めておきましょう。AIの提案はその内容にしっかり沿うようになります。無料プランはカードの登録なしで始められます。提案の仕組みはAI執筆アシスタントで紹介しています。無料で小説を書きはじめる
よくある質問
いちばんいい小説を書くアプリはどれですか?
書き方によって変わるので、ひとつには決められません。短編やWeb小説ならメモアプリや投稿サイトの執筆画面で十分なこともあり、長編なら章の管理と設定の資料をまとめて扱えるアプリが便利です。応募するなら、規定の形式で書き出せるかも大事な条件です。いくつかを無料で試し、1章分を書いて比べるのがおすすめです。
無料で使える小説の執筆アプリはありますか?
はい、無料のアプリや無料プランのあるサービスがいくつもあります。多くは作品数、機能、AIの利用回数に制限があります。Scenaloomの無料プランでは、小説プロジェクト2つ、章、ストーリーバイブル、毎月決まった回数のAIを、カードの登録なしで使えます。無料の範囲は変わることがあるので、最新の条件を確かめてください。
縦書きで小説を書けるアプリはありますか?
縦書き表示に対応したワープロやエディタがあります。新人賞の応募原稿を縦書きで作るなら、1行の字数と行数を規定どおりに設定できるかも確かめてください。Scenaloomは横書きのみで、縦書きには対応していません。
小説のプロットを作るアプリとは何ですか?
プロットを作るアプリは、アウトライン、章ごとのあらすじ、カードのボード、年表、登場人物や世界観のメモなどで、書く前と書いている途中の構成づくりを助けるものです。構成だけを扱うアプリもあれば、Scenaloomの小説モードのように、構成と原稿を同じ場所に置いて、ずれないようにするものもあります。
ブラウザで小説を書けますか?
はい。ブラウザで使う執筆アプリなら、新しいブラウザが入ったどのパソコンでも書け、原稿は1台の端末ではなくアカウントに保存されます。そのかわり、通信が必要になります。Scenaloomにもオフラインモードやデスクトップアプリはありません。
ScenaloomのAIは小説を自動で書いてくれますか?
いいえ。「続きを書く」「書き直す」「描写」「膨らませる」「アイデア」「フィードバック」のツールが、あなたの本文とストーリーバイブルをもとに提案を返すだけです。使うかどうか、どこに入れるかは毎回あなたが決めます。